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2019年2月8日(火)、東京・TKPガーデンシティPREMIUM田町にて、ダイバーシティフォーラム「SPIRAL UP!」を開催し、各社事業所でのライブ配信を含め6社600名超が参加しました。
「先が読めない“VUCA”時代において、わたしたちは食の未来をどう描くのか」を考え、自分達が抱いているアンコンシャスバイアス(人が無意識に持っている思い込みや偏見)に目を向けるなど、多くの新たな気づきが生まれる場となりました。
「SPIRAL UP!」の取り組み、目的についてはこちらからご覧ください。
▶About us
本記事では、2つの基調講演についてご紹介します。
基調講演① 田中 俊之様(大正大学 心理社会学部人間科学科准教授)
基調講演のお一人目は大正大学の田中様より、「男が働かない、いいじゃないか!」と題し、“男性学”を研究する立場から見るダイバーシティ推進についてお話しいただきました。
現代日本において、「女性はこうあるべき」「男性は働かなくてはならない」「男性は家庭を持って一人前」といった考え方は未だ根強く存在します。
田中様はこうした考え方に警鐘を鳴らし、「ダイバーシティは女性やセクシャルマイノリティの問題ではなく、男性にとっても当事者である問題である」と仰います。
だからこそ、ダイバーシティ推進には中高年男性(経営層・管理職層)が自身もダイバーシティの当事者であることを認識し、多様性を積極的に受け入れる土壌を作ることが必要となります。
参加者からの質問・感想が活発に交わされ、「男性の生きづらさ」という観点に対する関心の高さが伺えました。
基調講演② 青野 慶久様(サイボウズ株式会社 代表取締役社長)
基調講演のお二人目はサイボウズ株式会社の青野様より、「100人いたら100通りの働き方 チームで組織を強くする」と題し、同社が離職率28%という危機的状況からいかにして立ち直り、7年連続で離職率5%以下という改善ができたのか、施策やその背景にある想いをお話しいただきました。
青野様は多様性寛容に対するご自身の考えとして、「100通りの働き方があるという認識をするには、一人ひとりをよく見ることが大前提である」と話し、だからこそ一枚岩を目指すのではなく、形の違う個々を石垣のように組み強固にしていくのが管理職の仕事であると仰います。
「公平であることが常に良いとは限らない。『公平』であることよりも『幸福」であることを重んじることが大切である」とのお話に、深く頷く参加者の姿が印象的でした。
参加者の声
「働く、働かない、どのように働くか、自分で決める。自律して物事を見ることを改めて大切に感じた」
「視野が広がりました。ダイバーシティの対象が女性・外国人・同性愛者などと思っていましたが、男性の生きづらさに気付きました。今日帰宅したら夫と話してみたいと思います」